Kinky Boots(映画版) レビュー
Kinky Boots(キンキーブーツ)は2013年にミュージカル会で栄誉あるトニー賞を受賞した、ブロードウェイの人気ミュージカルです。
実は原作は映画です!
、、、わたしも映画を見始めて、
全然みんな歌歌わないなぁ、、、と思ってたら
原作はミュージカルじゃなかった!笑
あらすじ
イギリスノーサンプトンの田舎にある靴工場を経営している父の元で育ったチャーリーは、婚約者についていくためロンドンへ移ります。しかし、父が急死してしまい、靴工場の社長としてノーサンプトンに戻ります。ある日、亡き父の机に隠し引き出しを見つけてしまい、靴工場の経営が危機に瀕していることを知ります。チャーリーは苦渋の選択として15人の従業員をクビにしますが、その中の社員ローレンに、「従業員をクビにするだけで、経営を立て直す努力をしていない」と指摘されます。
経営を立て直す策を探すためロンドンを訪れたチャーリーは、町のドラッグクィーンのローラに出会い、ドラッグクイーンをターゲットにしたブーツづくりを始めることを決意しますが、、、
〜こんな人にオススメ!〜
・仕事をがんばってる人の映画を見たい!
・LGBTがテーマの映画が見たい!
・靴がテーマの映画が見たい!
主人公チャーリーは伝統ある靴工場とその社員たちをどう守って行くのか。ドラッグクィーンであるローラの偏見に対する葛藤とそれにどう向かって生きていくのか。それぞれの抱える問題をどう対処していくのかが、とても爽快に描かれています。
〜評価(2019年1月現在)〜
Filmarks: 評価3.8
Yahoo!映画:評価4
TSUTAYA:評価4
わたし的には3.7以上だと大抵どの人にとってもおもしろい!と思われる気がします。ほとんどのサイトで高めのレビューです!
〜ここからネタバレ〜
わたしがこの映画で気に入った点を2つに絞ってみたいと思います
①チャーリーの成長
従業員にクビを宣告した際、社長であるチャーリーは言います。
「What can I do?」
(僕に何ができるというんだ?)
その言葉に対しローレンは、「ただ机の後ろに座ってクビを告げるだけで、経営が変わるわけない」と怒ります。
会社の赤字が増えれば、無駄なものが削られる。「従業員が大量解雇」なんて悲しいニュースもあったりします。では、経営者は立て直しのために十分な努力をしたのか?経営者は社員の生活に責任をもって、守るべきではないのか?
ローレンのこの言葉、とても胸に刺さります。
辛いことがあれば、辞めたくなる。でも自分は、辞める決断をする前に十分な努力をしたか?簡単に見つかる答えに飛びつく前に、現状を改善するために何かアクションを起こしたのか?
②男らしさとは?
ドラッグクィーンのローラは、外見は男でありながらも、身につける服は女性もの。そのことで周りの男の人からジロジロ見られたり、心無い言葉を浴びせられたりします。
それでもローラは気にせず言い返し、ジョークに変えたりしますが、心の中では傷ついています。
ローラの心には、自分であることに対していろんな葛藤があります。生涯亡くなるまで父から理解されなかったこと。どんなに自由に生きようとしても「男のくせに」「男のはずなのに」と周りにからかわれてしまうこと。
私の親世代の人たちって、実際に「女の子みたいな男の子」とか、「男だけど性的嗜好は男性」の人たちに対して、まだまだ偏見というか、理解されない部分はあると思います。
これって移り変わる世代の途中って気がしますが、人の偏見を取り払うのってすごく大変。
映画の後半で、ローラの留守番電話にチャーリーはメッセージを残します。
「半端な男ってなんだ?男らしさってなんだ?男らしさっていうのが勇気っていう意味なら、君は一人前の男だ」
男は男らしくなければいけないっていうのはもう古いんですよねえ〜
自分のなりたいものとか、こうなりたいっていう希望って、変えられないでしょ。自分がやりたいことを周りが無理やり変えるなんておかしいですよね。
いかがでしたか?
ちょっと長くなっちゃったんですけど、
この映画は結構おすすめです!
ちなみにブロードウェイバージョンは楽曲をシンディローパーが担当していて、とってもポップで素敵なのでそっちもチェックしてみてほしいです♫